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  • 執筆者の写真ShinFukuda

抗リウマチ薬の種類とJAK阻害薬について。

抗リウマチ薬は、専門的にはDMARDs(ディーマーズ)と言われます。

desease modyfied anti-rheumatic-drugsの略です。

これらは現在以下のように分類されています。

① csDMARDs

従来(conventionalの「c」です)からあった内服薬(メトトレキサート、ブシラミン、サラゾスルファピリジン、イグラチモド、タクロリムスなど)

② tsDMARDs

JAKという細胞内蛋白をダイレクトに標的(targetedの「t」です)とした最も新しい薬剤(トファシチニブ、バリシチニブ)

③ boDMARDs

生物学的製剤(通称バイオ製剤)

④ bsDMARDs

バイオ製剤のジェネリックみたいなもの

難しい話はさておき、リウマチと診断されたら①から④の薬のうちいずれかを必ず使って治療を始めることになります。

通常は①から始めて経過をみて、治療がうまくいかない場合に③を検討します。

③=JAK(ジャック)阻害薬が最も新しくできた薬で、現在トファシチニブ(商品名ゼルヤンツ)とバリシチニブ(商品名オルミエント)の2種類があります。

JAK阻害薬は2013年にゼルヤンツとして発売されたのですが、なにせ当時全く新しい作用の薬だったために国も製薬会社も慎重になり、処方できる医師を絞り、かつ全例に数年に渡る詳細な調査報告の義務をつけました。

当初のJAK阻害薬の立ち位置は、「最後の切り札」でした。

既存の内服薬(①)でも効かず、バイオ(③)を何種類か使ってみたけどそれでも良くならないという人に限って投与されるということがほとんどだったのですが、それでいて確かで強力な効果が認められ、ゼルヤンツすごい!!という印象でした。

さて、この「最後の切り札」的な存在であったJAK阻害薬ですが、近年その位置付けが変わりつつあります。

最初のバイオであるインフリキシマブ(商品名レミケード)がリウマチ治療に使われるようになったときと同じように、このJAK阻害薬によってまたひとつ時代が変わりつつあることは明確です。

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