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  • 執筆者の写真ShinFukuda

行動から脳を変える!~ブレインフィットネスの理論とは~



私はときどきランニングにはまるときがあります。


ランニングを継続的にできているときは、とても心身ともに良好です。

走ると疲れるけど、でも逆に体調は良くなる、と思ってました。


でも「走る」ということと、「体調がよい」ということは、相関関係にはありますが、果たして「因果関係」はあるのでしょうか。


つまり、走るから体調がよいのか、あるいは体調がよいから走ろうという気持ちになるのか。



話は変わって、私の専門とする心療内科での話。


なかなかよくならないうつの患者さんがいます。

調子が悪いと外に出たくなくなります。人に会いたくなくなります。


これも同じです。

調子が悪いから外に出ないのか。外に出ないから調子が悪くなるのか。


おそらく、両方なのです。

そしてそれが相互作用し、悪循環を招きます。


このようなとき、私はよく言います。

「ちょっとがんばって行動して、脳を変えるんだ!」と。



ちなみにうつの人に頑張れって言ってはいけないといいますね。

これはニュアンスによります。


突き放し系の頑張れ、は禁忌です。

寄り添い系の頑張ろうね、はOKです。




行動して、脳を変えるとはどういうことか。


引きこもりがちの人は、毎日ごく狭い空間で生活し、同じようなことしかせず、基本的に脳に刺激が入りません。

そうなると脳はどんどん縮こまってしまいます。


ニューロンとニューロンをつなぐシナプスが、どんどん脆弱になり、しまいには途切れてしまいます。

そしてなんと、脳は本当に萎縮してしまうんです。


調子よくなったら外出しよう。

そういう考えだと、一生外に出られません。


そうではなくて、ほんのちょっとでもいいから、昨日よりも行動を広げる。

外にどうしても出られない人は、窓を開けて外の空気をしばらくすってみたり、玄関の外に一歩出てみたり。


小さなことの繰り返しで、シナプスを強くしていくのです。


抗うつ薬なんて、ちょっとしたサポート役にすぎませんね。

セロトニンやドーパミンを増やして、そういった行動のお手伝いをするだけです。



こんなことは、精神科の授業では教えてくれません。

なんとなく体感で構築した理論でした。

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